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dakimakura-illust-guidelines's Introduction

抱き枕カバー イラスト ガイドライン

0. 目的と範囲

0.1. 目的

抱き枕カバーイラストを創作する際の、思考を促すことを目的としています。
従うべき基準を定めることは目的にしていません。

0.2. 範囲

抱き枕カバーイラストを創作する際に気をつけるべき点を範囲とします。
ただし根拠を客観的・論理的に説明できるものに限ります。

これらを明確にすることで、考えるべき領域を限定し、その領域に意識を集中させる事ができるようになり、結果としてより良い抱き枕カバーイラストになることを期待しています。

1. しなければならない

しなければならない事は大原則の 1 つだけです。
原則に従い、やってはいけないことを守っていれば、あとは創造に任されるべきだからです。

1.1. 抱き枕として抱いて使う事を強く意識しなければならない

抱き枕カバーは、抱き枕として抱いて使うものです。
ゆえに抱き枕カバーイラストも、単なる 160×50cm の絵ではなく、抱いて使うという用途を強く意識したものでなければなりません。
これは以下全てのガイドラインの原則論でもあります。

2. してはいけない

大半の抱き枕ユーザーに受け入れられず、致命的な欠点となり得るポイントです。

2.1. 上部余白は広すぎてはいけない

上部余白、すなわち抱き枕の上端からキャラクターの頭頂部は、広すぎてはいけません。
言い換えると、抱き枕を抱いた際にキャラクターと顔を合わせられるようにしなければなりません。

例えば、身長の小さいキャラだからといって**に配置してしまうと、実際に抱いた時に自分がずり下がるか抱き枕をずり上げるかしなければ顔を合わせることができなくなります。
ですので、実際に抱いた際に顔が合わせられる程度に上に詰めるようにしてください。

2.2. 上部余白が狭すぎてはいけない

逆に上部余白が狭すぎるのもダメです。
抱き枕は、物理的には「うまい棒」のような構造になっています。
そのため、抱き枕カバーの最上端は、抱き枕本体にかぶせた際にシワや歪みが発生してしまいます。

つまり余白が狭すぎる抱き枕カバーは、頭に歪みやシワが発生し、非常に違和感が強い物となってしまいます。
よって、これらの物理的制約を受けない程度の余白は必要となります。

抱き枕本体やキャラクターの顔のサイズによって差異はありますが、概ね 7cm 程度あれば大丈夫な事が多いでしょう。

2.3. 顔のサイズが大きすぎたり小さすぎたりしてはいけない

顔のサイズが人間として不自然なくらい大きすぎたり小さすぎたりすると、いざ抱こうとした時に強烈な違和感を覚えることになります。
抱き枕カバーは、2次元キャラクターを3次元上で抱くものであるため、原作がどうあれ一定以上のリアリティは必要となるのです。
ですので、実際のサイズでプリントアウトしてみて違和感を感じないかどうかといったテストは必要になるでしょう。

好み等にもよりますが、正面を向いた顔で頭頂部から顎までの長さが22~25cm程度ならば、違和感を感じにくいことが多いでしょう。

2.4. キャラクターの体が見切れてはいけない

抱き枕カバーは縦長なキャンバスであるため、ポーズによってはキャラクターの体がはみ出て見切れてしまうことがありますが、これはやってはいけません。
実際に抱き枕になった際、キャラクターの体が縫製等で切れてしまっていると、非常に痛々しく見えてしまいます。
逆に、服や髪については切れても痛いということがないためか、気になる人は少ないでしょう。

2.5. 表と裏でキャラが違ってはいけない

つまり表と裏は同じキャラでなければなりません。
表と裏でキャラが違った方が一粒で二度美味しいと思うのかもしれませんが、これは抱き枕であるということを考えるべきです。

抱き枕本体はキャラクターの体、抱き枕カバーはキャラクターの魂だと考えると良いかもしれません。
つまり表と裏でキャラが違うというシチュエーションは、1つの体を2つの魂が共有しているという感覚になります。
そういう設定のキャラであれば問題ないのですが、そうでない場合は避けるべきでしょう。

2.6. モザイクをかけてはいけない

当然現実空間にモザイク隠しはありませんので、それがあるだけで現実感が一気に減ってしまいます。
つまりモザイクに限らず、非現実的な隠し処理はすべきではありません。

3. 避けた方が良い

致命的とまではいかないものの、多くの抱き枕ユーザーが否定的であるポイントです。
条件によっては、避けなくても良い場合もあるでしょう。

3.1. 寝る以外のシチュエーションは避けた方が良い

抱き枕は、自分と一緒に布団で寝て起きるまで共にするものですから、寝るというシチュエーション以外のイラストは避けた方が良いでしょう。
たといえば背景が砂浜であったり、触手が絡んでいたり、靴を履いていたり、服がビリビリだったり。
一部のユーザーは特異なシチュエーションを好む場合もあるでしょうから、そちらの方面に特化するならば許容される可能性はあります。

3.2. 武器などを抱えさせるのは避けた方が良い

武器や鎧といった硬いものがキャラクターとユーザーの間にあるようなイラストは、抱き着くと痛そうだったり、これから寝るシチュエーションとは思えなかったりするため、避けた方が良いでしょう。
キャラクター性との兼ね合いもあるので、どうしてもその手のものを配置したいといったこともあるかもしれません。
その場合は、抱くのに邪魔にならない足元に置くといった工夫をすると良いでしょう。

3.3. 視線がユーザーと合わないのは避けた方が良い

目を逸らしていてユーザーと目線が合わなかったりすると、拒絶されているかのように感じたり、見つめ合って気持ちを高めることがしづらくなったりするため、避けた方が良いでしょう。
キャラクターやシチュエーションなどでどうしてもそのように表現したい十分な理由がある場合はやっても良いかもしれませんが。

3.4. 口を隠したり物を咥えたりするのは避けた方が良い

抱き枕のよくある使用方法の一つとして、キャラクターとキスをするというものがあります。
口が隠されていたり、物を咥えたりした場合、キスがとてもやりづらいものとなってしまうため、そういった表現は避けた方がいいでしょう。

3.5. 大口を開けるのは避けた方が良い

これも上記同様に、大口を開けているとキスをする状態とのギャップが問題になり、抵抗を感じてしまうため、大口表現は避けた方が良いでしょう。

3.6. 手を前に出すなど立体的な表現は避けた方が良い

抱き枕は2次元キャラクターを3次元化するとはいえ、抱き枕表面自体は平面であるため、あまりにも立体的すぎるパースのついた表現は違和感が強く、そのような表現は避けた方が良いでしょう。

3.7. 表裏のイラストが差分でしかないのは避けた方が良い

抱き枕カバーイラストの表裏のポーズが全く同じで、服が脱げているかどうかの違いしかないというケースがあります。
抱き枕カバーの表裏というのは、表と裏で異なるシチュエーション、あるいは時系列的な流れを感じさせるような変化を楽しむために利用されるものです(ゆえに本来は表と裏というような区別は無くても良い)。
つまり脱げている・脱げていないという単調な変化が重要なわけではありません。
よって表裏の差が差分イラストでしかないというのは、それだけ抱き枕カバーイラストとしての価値が下がってしまいますから、廉価版でもない限りは避けた方が良いでしょう。

3.8. 160×50cm 以外のサイズは避けた方が良い

抱き枕のサイズのデファクトスタンダードは 160×50cm です。
160×50cm 以外のサイズのカバーの場合、ユーザーはそれに適合するサイズの本体を新たに調達する必要があります。
抱き枕本体がキャラクターの肉体であると考えると、高身長キャラクターには大きいサイズを、低身長キャラクターには小さいサイズを用意するのが理想的ではありますが、家の広さや入手可能な抱き枕本体の品質等を考慮すると現実的には難しい場合が多いです。
ですので、余程の事がない限りは 160×50cm 以外のサイズは避けた方が良いでしょう。

※参考までに、世の中には 170×50cm、140×50cm などだけでなく、700×50cm や L 字型、腕付き、左右に足が分かれるといった様々な抱き枕カバーが存在します。

3.9 サンプル画像に隠しを入れるのは避けた方が良い

サンプル用画像の局部を隠しているケースは非常によく見かけますが、抱き枕カバーにおいては隠すことはマイナスにしかならないので避けた方が良いでしょう。

隠す理由には、掲載媒体での表現基準の違い、隠すことで購入のモチベーションをアップさせるという 2 つが想像できます。
前者は仕方ないですが、後者を理由に隠すことは抱き枕ユーザーにとっては全くモチベーションアップになりません。
なぜなら、抱き枕ユーザーが抱き枕カバーを買う理由は「絵を見たいから」ではなく「一緒に寝たいから」であり、局部表現が趣味に合致するかどうかは大きな関心事となるため、それが判別できない場合は賭けとなってしまうからです。
そして賭けに出るにしては抱き枕カバーの単価は高いため、隠された場合多くのユーザーは抑制的になってしまうでしょう。
故に局部表現を隠すことは可能な限り避けた方が良いと考えられます。

逆に要所を判別できさえすれば、偽造防止目的の加工などは全く問題ありません。
偽造防止目的の場合、部分隠しでは効果が弱いので隠す理由にはならず、全体加工など別の方法を考えた方が良いでしょう。

4. 要検討

一部の人以外は気にしなかったり、賛否が分かれたりする傾向にあるため、十分な検討が必要とされるポイントです。

4.1. デフォルメが強い表現を避ける事を検討する

抱き枕カバーイラストは2次元キャラクターを3次元に近づけるものであるため、強いデフォルメ表現には違和感を感じてしまうことがあります。
それは漫画的表現に多く、細かい部分でも例えば口の中の塗が白い、チークが線で表現されているといったような点です。
原作が漫画だったりすると引きずられてしまうことがあるとは思いますが、避けることができないか検討したほうが良いでしょう。

4.2. ディティールはできる限り細かく表現する事を検討する

上記と被りますが、衣装等の細部の表現はできる限り細かくした方がリアリティを得られ、キャラをより現実的に感じられるようになれます。
下着のシワ、やレース、フリルといった表現は面倒くさいでしょうけど、抱き枕カバーイラストの高解像度に見合ったディティールを表現できるよう検討してください。

4.3. 局部の修正をつるつるにするのは避けるよう検討する

つるつるによる修正は非現実的であるため、避けるべきであると考えますが、案外モザイク等よりは受け入れられている傾向にあるため、要検討としました。
非現実的な修正をするくらいならば、下着を履かせて隠す、見えないようなポーズにするといった回避策を検討してください。

4.4. 顔が中心線から大きく外れるのは避けるよう検討する

顔が中心線から大きく外れて端に寄っていたりすると、抱き枕を正面から抱いた際に顔を合わせることが難しくなってしまいます。
顔の向きが書面からずれすぎている場合も同様でしょう。
これらの場合、変則的な抱き方で使うこととなってしまうため、特殊なコンセプトが無い限りは避けることを検討してください。

4.5. 腕を上に上げるポーズで良いかどうか検討する

これは好きな人と嫌いな人に分かれるため難しい問題です。
腕を頭の上に上げる構図は比較的よくありますが、多少欠点を抱えています。
一つは上部余白が大きくなりがちで顔を合わせにくくなってしまう点。
もう一つは腕が頭の上にあることに寄って、頭を撫でるという使用方法において違和感が出てしまうという点です。
一方で、腋を見せるためには腕を上げるポーズが効果的でもあります。
このようにメリット・デメリットが存在するため、十分に検討するようにしてください。

4.6. 背面ポーズで良いかどうか検討する

これも賛否ある難しい問題です。
尻を表現したい場合などは背中を向けるしかありません。
しかし正面から抱き合いたい人にとっては背中を向けているポーズは不要でしかなかったりもします。
一方で、背中から抱き着くのが好きという人もいます。
本当にそのポーズで良いのか十分に検討するようにしてください。

4.7. 所謂ぶっかけは避ける事を検討する

汁表現にまみれたキャラクターに抱き着くことには抵抗があることもありますので、ぶっかけ表現を用いるべきかどうかは十分に検討してください。

4.8. ユーザーのキャラクターへの思い入れを深めることを検討する

抱き枕は、抱き枕ユーザーにとっては多くの場合嫁的存在です。
あるいは子供にとってのぬいぐるみのような存在だったり、娘的存在だったりするかもしれません。
いずれにしても、共に寝るパートナーとしてとても大切に感じるようになるものです。
ですので、抱き枕カバーに描かれるキャラクターに対する思い入れが深ければ深いほど、その抱き枕カバーは大切なものとなっていきいます。

一次創作の抱き枕カバーの場合、抱き枕カバーイラストだけでは思い入れを深めることが難しいという問題があります。
それを解決するためには、よく設定を練り、設定本などの抱き枕カバー以外の手段でユーザーに伝えると良いでしょう。
一方で、非常に想像力豊かなユーザーならば、抱き枕カバーイラストだけで好きなキャラクターを設定し愛でることができるでしょうし、そういったユーザーにとっては「公式設定」は邪魔になってしまう事もあるかもしれません。

二次創作の場合は、原作があるわけですから特別上記のようなことは必要ないかもしれません。
しかし原作の解釈も人それぞれであり、その解釈に基づいて創作するのが二次創作なわけです。
その創作性に共感した人が、二次創作作品のユーザーである事を考えると、その創作性をより多くの手段で伝達し、更に共感を深めるというのは無駄ではありません。
例えば、二次創作でありながら独自の衣装をデザインし、抱き枕カバーイラストにしている場合、その衣装やシチュエーションに関する設定を伝えることで、ユーザーの思い入れを深めることができるでしょう。

ライセンス

CC0

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